2007年09月16日

背景画の奥深い表現

070916a.jpg070916b.jpg
昨日のつづきで、

で、東京都現代美術館へ。ポンピドーコレクション展以来、10年ぶりくらいかな。
当時の木場駅から来た感覚が残っていて、方向感覚が少し変な感じだった。
現代美術館の細長いロビーも、もっと広く印象的な記憶だったけど、
今回は、特になんかを感じることもない。
もう、私の中では、消費してしまったか。あかん、新鮮な目を持ち続けないと。
あるいは、ロビーに人やモノや出店が、すごく多かったからかな。

で、当日売りのチケットを買う。1,100円で、常設展とセット売り。
常設展が500円なので、男鹿和雄展は実質はその残額?。
明日の神話が見たいので、常設展も見るので、まあいっかと。
東京都の公立美術館だけど、商売上手と言うのかなあ...。
で、チケット売場と入場口に、ディズニーランドばりの待ち時間表示が。
さすがに平日だったので、チケット0分待ち、入場10分待ちだったけど、
これ土日は、相当混むんだろうなあと。
かなり広い滞留列スペースが確保されていたからなあ。ビル

でようやく、男鹿和雄展へ。
40歳のおっさんが、平日に1人で見ているのは、かなり浮いている...。
でも、すぐに展示に夢中になり、んなことは気にならなくなる。
ものすごい混んでいるのだけど、それでも色々と見たくなる感じ。

まず、
背景画ではあるけれど、描かれているものが、ほんとに具体的に設定してある。
例えば、描かれるひと昔前のおうちは、
間取りは当然、建具の一つ一つ、障子や板張りの破けているとこや傷んでるトコ。
置いてある家具や道具の一つ一つ、その形大きさ材質から金具などまで。
庭の木の樹種や位置、生えてる雑草の種類なども、設定されている。
架空のおうちなんだけど、建物や道具などは、全て実際の資料や写真などから、
非常に綿密に、かつ具体的に、かつ現実的に設定されている。

その検討する過程が、私にはすでに詳細に感じる下書きがまずあって、
次に建築パースとしては充分?な、着色したラフボードや美術ボードで検討されて、
それから、最後にようやく、実際に使用する背景画が描かれるのか...。
だからジブリさんの作品を見ると、場所や時代や時間など感じられるんかと。
ストーリーやキャラやセリフの他に、背景からも、
かなり我々のイメージが具体的になるように、発信されていたことを知る。
これも、他の作品と感じる違いなんだろうなあと。目

おうちに関わる職業の私は、はたしてそこまで考えられているだろうかと。
こういう背景に描かれるおうちは、そのおうちの部材や道具の一つ一つに、
住んでる人や造った人の気持ちが入っていて、それが現れているのかなと。
だから背景に表現することもできるんだなあと。
今は、住んでる人や造った人の気持ちが見えるおうちが、なかなか少ないかなと。
今のおうちで、背景として住宅や家具の部材一つ一つを、設定しようとしても...。
ジブリさんの作品で、トトロのようなひと昔前が舞台の作品の方が、
現代を舞台にした作品に比べてより魅力的なのは、このせいではないのかと。
今の街や住宅も、表面的なきれいさも必要なのかもしれないけれど、
本気で使い込んでいくことも、人が居心地の良さを感じるためには、
必要なんではないかなと。
人の動きや気持ち、人の手がまちから感じられないと、たましい?の無い、
まちになってしまうのでは。家

で、もひとつ、そのたましい。
男鹿さんの背景画は、風景画とも風景写真とも違うと感じる。
風景画は、美しい?ことを描くことが多いように思うけど。
男鹿さんの背景画は、たましいというか奥行きというか時間というか風というか、
のようなものが、描かれているのではないかと。
写真と違って、全てを映し出さず、そういう描きたいなにかに純化してるので、
伝わってくるものが、圧倒的に強く感じる。
建築屋でいうと、空間構成や空間認知でいわれるような、空間のもっている魅力、
そういうものを絵にして表現しているのかなと。ある意味すごい...。
空間の写真を撮っても、写真にはうまく写んないなあ、ていうのが描けるんか。

で、これらを支えている、とんでもない表現力と技術力...。
季節や時間が表現されている...。夏と冬は当然、春と秋も違う。
朝や夕方の違いだけでなく、午前中と午後も違う。
その背景の、気温や風の具合も、感じることができる...。
それは、月明かり程度の色味のない夜中の背景画でも、感じられる...。
暗い雨の日でも、真っ白い雪の背景画でも、感じられる...。アート

上の写真は、展示の最後に、背景画の世界に入ってみようと、
背景画や等身大トトロ?をバックに、写真を撮れる展示コーナーがあった。
その次には、トトロを折り紙で作ろうというコーナーが。
これだけ大規模な展示でも、最近は参加する展示を考えるんだと感じたり。
ここから撮影OKですよっ、ていうのもなんだか新鮮。

何のマネもできんけど、せめて、手間をかけて考えることと、動くことの、
労を惜しまないように、心がけてみようかなと思ったり。
まっでも、時間などに追われない範囲に、なってしまうけど...。
んーいやいや、その逃げがいかんのでは...時間なんて超越するか...んーいやいや。ひらめき

あー長い...ので、また続きます...。
ニックネーム ishii at 13:09| Comment(0) | 色々なモノ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。